徒然のんべんだらり、気の向くまま萌の赴くまま。 二次創作BL中心、腐女子バンザイ乱行三昧。 |
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創作の小話です。
BL要素のあるものなのでお嫌いな方は、閲覧をご遠慮くださいますよう、お願い致します。
遙かなる時空の中で2、翡翠×幸鷹で現代パラレルです。
全年齢対象だとは思いますが・・・。
(BLの時点で全年齢対象・一般向けではないような気がしないでもないですが)
BL要素のあるものなのでお嫌いな方は、閲覧をご遠慮くださいますよう、お願い致します。
遙かなる時空の中で2、翡翠×幸鷹で現代パラレルです。
全年齢対象だとは思いますが・・・。
(BLの時点で全年齢対象・一般向けではないような気がしないでもないですが)
【 ダイヤモンドヴァージン 】
そびえる高いビル。灰色の鉄の街。
夢を科学に置き換えて、それでもなお、過去の幻影を追い続ける。
ロスト・テクノロジー、それは天空の城。
無限のエネルギーを生成し、浮遊し続ける夢。
プロテクトのかかった、城門はいまだ開かれず。
科学者は鍵を捜し求めて、地下へ地下へ。
「また、お前か。どうやって潜り込んでいるんだ」
「さて。君こそ、いつになったら、私とともに来る?」
「無駄な問答だな。私にはやらねばならないことがある」
「それは決してなしえない、泡沫だよ」
視界に広がる三面モニタ。
ハブを解して無数のハードに繋がるコード。
集約するように、それは彼のこめかみに。
手は忙しなくキーを叩き、瞳は休むことなく文字を追う。
その頭脳を見出されてから、サイバネートされた頭脳。
世界のあらゆる知識を詰め込み、生み出していく綺麗な人型。
けれどその知識は、立体映像でしか世界を知らない。
世界を知り尽くしたような顔をして、世界の何も知らない無垢な子供。
「夢を追うより、私と現を見に行かないかい?」
「夢ではなく、解析中の実像だ」
「君が生きている間に、解析できるとでも?」
「肉体に限界がこようとも、実績は蓄積されている。後世に伝われば、引継ぎも可能だ」
「虚像の世界で、一生を終えるつもり?」
かみ合わない会話。
0と1のデジタル世界の青年と、数字にたとえられないアナログ世界の私。
相容れないけれど、だからこそ。
「君を、私の世界へ案内しよう」
「何を・・・」
引きちぎられるコード。
モニタが、スピーカーがエラーメッセージを流す、けたたましい音。
呆然とする彼を抱え、上へ上へ。
調和された世界から、混濁の世界へ。
警報で駆けつけた警備は、世界の頭脳を前に動きあぐね。
それを尻目に、外へ。
扉を開き、吹き付ける風に彼が目を見開き。
途端、突き刺さるような朝日に瞼を焼かれ。
「情報として知るのと、実物を見るのでは、雲泥の差だろう?」
「・・・あ、あれは・・・」
ビルの隙間を縫うように差し込む朝日を受けて。
反射するでもなく吸収するでもなく、その光を受ける浮島。
「さぁ、行こうか」
「お前は・・・」
「名前を教えていなかったね。私は翡翠だ。君は?」
「・・・幸鷹」
「そう。おいで、幸鷹」
驚愕するように、震える口元。揺れる瞳。
手を差し伸べ、そして・・・。
閉じ込められていた美しい宝石に、初めての口付けを。
END
そびえる高いビル。灰色の鉄の街。
夢を科学に置き換えて、それでもなお、過去の幻影を追い続ける。
ロスト・テクノロジー、それは天空の城。
無限のエネルギーを生成し、浮遊し続ける夢。
プロテクトのかかった、城門はいまだ開かれず。
科学者は鍵を捜し求めて、地下へ地下へ。
「また、お前か。どうやって潜り込んでいるんだ」
「さて。君こそ、いつになったら、私とともに来る?」
「無駄な問答だな。私にはやらねばならないことがある」
「それは決してなしえない、泡沫だよ」
視界に広がる三面モニタ。
ハブを解して無数のハードに繋がるコード。
集約するように、それは彼のこめかみに。
手は忙しなくキーを叩き、瞳は休むことなく文字を追う。
その頭脳を見出されてから、サイバネートされた頭脳。
世界のあらゆる知識を詰め込み、生み出していく綺麗な人型。
けれどその知識は、立体映像でしか世界を知らない。
世界を知り尽くしたような顔をして、世界の何も知らない無垢な子供。
「夢を追うより、私と現を見に行かないかい?」
「夢ではなく、解析中の実像だ」
「君が生きている間に、解析できるとでも?」
「肉体に限界がこようとも、実績は蓄積されている。後世に伝われば、引継ぎも可能だ」
「虚像の世界で、一生を終えるつもり?」
かみ合わない会話。
0と1のデジタル世界の青年と、数字にたとえられないアナログ世界の私。
相容れないけれど、だからこそ。
「君を、私の世界へ案内しよう」
「何を・・・」
引きちぎられるコード。
モニタが、スピーカーがエラーメッセージを流す、けたたましい音。
呆然とする彼を抱え、上へ上へ。
調和された世界から、混濁の世界へ。
警報で駆けつけた警備は、世界の頭脳を前に動きあぐね。
それを尻目に、外へ。
扉を開き、吹き付ける風に彼が目を見開き。
途端、突き刺さるような朝日に瞼を焼かれ。
「情報として知るのと、実物を見るのでは、雲泥の差だろう?」
「・・・あ、あれは・・・」
ビルの隙間を縫うように差し込む朝日を受けて。
反射するでもなく吸収するでもなく、その光を受ける浮島。
「さぁ、行こうか」
「お前は・・・」
「名前を教えていなかったね。私は翡翠だ。君は?」
「・・・幸鷹」
「そう。おいで、幸鷹」
驚愕するように、震える口元。揺れる瞳。
手を差し伸べ、そして・・・。
閉じ込められていた美しい宝石に、初めての口付けを。
END
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