【 遙か４ 小噺 】 逆転☆ロマンス。

創作の小話です。
話題だけですが、具体的に女体化妄想要注意ですので、嫌いな方は閲覧をご遠慮くださいますよう、お願い致します。

遙か４の千尋と那岐の会話です。
タイトルどおりなネタ話です。
ありえないことに千尋ちゃんがネオロマとかギャルゲーとか言ってます。（汗）
ごめんなさい。

（遙か花街より再録にあたり改題。原題『ネオロマを根底から覆す』）

【ネオロマを根底から覆す】



事の発端は、姫君のこんな一言だった。

「ねぇ、那岐。遙かがネオロマでなくギャルゲーだったら、どうなってたと思う？」

「はぁ？　何言ってんのさ、熱でもあるの？」

問いかけられた那岐は、面倒臭そうに心底呆れた声を返した。
呆れる以外の反応が本当に思いつかなかったのだ。
そもそも、ネオロマとかギャルゲーとか、主人公の口から出ていい言葉とも思えない。
しかし、千尋は那岐のその反応が気に入らなかったと見えて不満そうだ。

「だってさ、ギャルゲーだったら、私は亡国の王子でしょ。その王子とともに国を奪還って、ゲームとして有りじゃない」

「千尋の口からギャルゲーとか聞きたくないんだけど。っていうか、そもそもギャルゲーだと今のこの人員配置だと成立しないんじゃない？」

「そんなことないと思うんだけどなぁ」

真剣に考え込んでしまった千尋に、那岐は大きくため息をつく。
どうしていつも、どうでもいい事にまで真面目に考え込んでしまうのか。
千尋の真っ直ぐさは美徳だと思いもするが、如何せん行き過ぎなところも見受けられるので、那岐はいつも育ての親に当たる人物に毒づく。
もっとも、今はこの場にいないので、ため息をつくことくらいしか出来ないが。

「まったく。何でいきなりそんなこと考えたわけ？」

「んーと、某人（執筆者）が八葉が女だったら胸の大きさってどうなるのかなって考えたから」

「何その超くだらない理由」

ほんとにくだらなすぎて、ため息も出ない那岐だったが、千尋は構うことなく自分の考えを述べていく。
真っ直ぐすぎるのもここまで来るとアッパレなものだ。

「えー、でも私もちょっと気になったし。それに考え出すと何だか具体的に思い浮かんじゃって。それで、私の考えもあながち間違ってないような気もするから、那岐に確かめてみようかなって」

何でそこで自分なんだと思いつつ、たまたま居合わせたのが悪かったんだろうと諦めが入ってくる。
むしろ真面目にこんな話を聞くほうが馬鹿げていると、那岐は話半分に聞き流すことに決めた。
多分千尋は、言いたいことを言い切ったら満足するだろうと思って。

「・・・あんまり聞きたくないけど、具体的ってどういう風に？」

しかし、ただ聞いているだけだと聞いてないと怒り出しそうで、実際今までもそういうことをしていて千尋を起こらせた経験のある那岐は、一応、話を聞いているというポーズを見せるために水を向けてみた。
すると千尋は嬉々として自分の考えを述べ始めた。

「うん、あのね。忍人さんはあんまり大きな胸じゃないと思うの、Bくらいかな。でも大きくはないけど、美乳タイプよ絶対。遠夜は何気にあると思うんだよね、Dくらいありそう。布都彦はAかな。でもまだまだ育ち盛りだし、育てる楽しみもあると思うの！」

「・・・具体的過ぎると思うんだけど」

聞き流すつもりが、あんまりにも具体的過ぎて、ついつい那岐は突っ込んでしまった。
しかし千尋は気にした風でもなく、続きを語りだした。

「そう？　あ、でね。那岐はCくらいな感じがするの。形云々より、手触り抜群っぽい気がするのよね」

「・・・何それ・・・。頭痛くなってきた・・・」

本気で考えてる千尋に対して悪いとは思いながらも、自分までそういう想像をされていたと思うと、頭痛を感じずにはいられない那岐だった。

「サザキはねー、なさそうだよね。ホントまッ平らなイメージ。アシュヴィンはC～Dな感じ。割と綺麗なグラビア体形っぽいと思わない？」

「あー、それは何となく納得かも」

自分の話題からすぐに次の対象に移った事に安堵しながら、サザキとアシュヴィンの想像には何となく納得してしまう。
特にサザキは、色気とか言うものとは無縁そうで。

「で、風早なんだけどね」

そこで、千尋は言葉をいったん切った。
そしてじっと那岐を見る。
那岐も千尋が言わんとしていることに何となく察しがついた。

「ものすごく、予想がつくんだけど」

「あ、やっぱり？」

二人で視線を交わして、お互い同時にその言葉は出た。

「巨乳っぽいよね」

「巨乳っぽくない？」

やはりお互い、考えたことは同じだった。
どうしてそう思うかと聞かれると困るが、何故かそれ以外に想像ができなかったのだ。

「那岐もやっぱりそう思う？」

「千尋もそう思うんだ」

「うんうん。何かねー、余裕でFくらいありそう」

「ギャルゲーの王道いってそうだよね。巨乳で眼鏡で天然で」

初めは聞き流すつもりでいた那岐だったが、ついつい話題に乗ってしまう。
千尋も那岐が食いついてきたことに、嬉しそうに言葉を重ねる。

「大柄なだけが王道じゃないんだけど、その辺はこの三種の神器でクリアでしょ」

「あー、何かあんまりにも想像しやすくて逆に怖いかも」

那岐がそう零すと、千尋は困ったように頬をかいた。

「風早はねー。けど、一人どうしても確定できない人がいるの」

これだけ順繰り名前が出てきて、自分まで巻き込んだ想像に、一人だけ名前が出ないとなると逆に気になって那岐は千尋に聞いてみた。

「名前出てないところから察するに、柊？　何でさ、いかにも巨乳っぽいじゃん、風早ほどではないにしろ」

那岐の想像に、千尋も半分は納得しているようだったが、どうやら違う案もあるらしい。

「そうなんだけどね。でも、何となく貧乳なのもありな気がして」

「柊が貧乳？　想像つかないんだけど」

千尋の言葉を聞いて、那岐は首をかしげた。
見るからにアヤシサ満点、フェロモン垂れ流し系の柊に貧乳はあまりにも似合わない気がして。
しかし千尋には千尋なりの理由があるらしい。

「えー、でも、フェロモン系なのに唯一胸だけないとかさ。胸ないから、仕草その他でフェロモンかもし出してるとか」

「あー、なるほど」

千尋の理由を聞けば、何となくそれもありな気がしてくるから不思議だ。
本人は気づいていなかったが、すっかり千尋の話題に飲まれて、想像している那岐だった。

「これは某人の妄想だけど、胸がないこと悩んでる柊の貧乳を揉めば大きくなるんじゃないかって揉む天然風早とか。それってありそうって思ったんだもん」

「風早ならやりかねないね、そういうこと」

千尋が言うことに、つい頷いてしまう。
本当にあの常春教師はそういうことをやりかねない部分がある気がする。
自分たちの育ての親は普段いかにも真っ当なのに、変なところでねじがぶっ飛んでいると那岐は常々思っていたから当然といえば当然の反応だった。

「そう思うでしょ？　何かどんどん具体的に思いついちゃって、収まりつかなくなってきちゃったから、那岐に話してみたの」

「・・・そうなんだ」

急に話をくくった千尋に那岐は一瞬唖然とした。
ここまでまくし立てるように話し出しておいていきなり何だ、と思っていたら。

「うん。何か口に出したらスッキリしちゃった。聞いてくれてありがとね、那岐」

「いや、別にいいけど」

本当にすっきりした顔をして、千尋はさっさと立ち上がり、そして那岐に礼を言うと、何事もなかったようにその場を立ち去った。
取り残された那岐はというと。

「・・・って、この話ってここで打ち切りなの？　結局、柊の胸の結論出てないんだけど・・・」

何だか中途半端に疑問だけを残されて、悶々としたものを抱えてしまって那岐はため息をついた。
初め考えたとおり、千尋の話なんか真面目に聞くんじゃなかったと。

それから暫く、那岐は柊に会うたびその胸の辺りに視線をさまよわせていたとか何とか。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―おわり―

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すいません、何か考え出したら止まらなくなって。
台詞を残部考えてから記述を付け加えたのでちょっとおかしいことになってます。
でも千尋ちゃんの言っていることはまんま私が考えてたことです。
（むしろこれを漫画にしようとしてた私のアホさ加減にバンザイ）
ネオロマを根底から覆すようなネタですみませんでした。
そして姫の口からギャルゲーとか貧乳とか言わせてごめんなさい。

・・・皆さんは、八葉が女体化したら胸どうなると思います？＜聞くなよ