徒然のんべんだらり、気の向くまま萌の赴くまま。 二次創作BL中心、腐女子バンザイ乱行三昧。 |
BL要素のあるものなのでお嫌いな方は、閲覧をご遠慮くださいますよう、お願い致します。
遙かなる時空の中で3、景時×譲でパラレルです。
全年齢対象だとは思いますが・・・。
(BLの時点で全年齢対象・一般向けではないような気がしないでもないですが)
【 IMITATION CRIME 】
嘘でもいいから、君にそばに居て欲しかったんだ。
それは紛れもない真実で。
だからこそ、矛盾だらけの中でも、俺は君に笑顔を。
この、鳥籠のように隔絶された、狭い世界の中で。
「景時さん」
「ん? どーしたの」
「・・・俺、外に行きたいです」
「ごめんね、それは駄目なんだ。君はメラニン欠乏症だから」
「・・・。すみません、わがまま言って。景時さんは俺のために研究してくれているのに」
「謝らなくていいよ。いつまでたっても君を無事に外に連れ出せる方法を作り出せない俺が悪いんだし」
「いいえ。俺のために頑張ってくれてるのに、勝手に寂しがってる俺が悪いんですから」
「譲君・・・。きっと何か方法を作り出すからね」
君の言葉に嬉しくなりながらも、君のその真っ白な心が痛くて。
君を抱きしめ、その真っ直ぐな瞳から目をそらす。
君が寄せてくれる曇りない信頼に、俺の心には幾重にも棘が降り積もる。
それでも、俺は笑顔で君に嘘をつく。
君の笑顔を守りたいから。
もう二度と、あの悲しみを繰り返したくはないから。
新しく生まれた君は、真新しく降り積もった雪のように真っ白で。
記憶などあるはずもないのに、あの時の君と寸分違わぬ真っ直ぐな心と、仕草と声色。
だからこそ、俺のあの記憶が間違いなのではないかと疑ってしまいたくなるのに。
やはり君は、あの時の君ではなくて。
それでも、俺は君という存在にそばに居て欲しくて。
だから俺は、笑顔で君に嘘をつく。
決して叶えられない彼の願い。
決して叶えてあげる気のない、彼の願いを。
「一緒に外を歩こうね」
END
***** あとがき。*****************************************
ものすごくUGチックなパラレル景譲ですんまそん。(汗)
補足しますと、景時さんはこのお話ではお医者さん兼研究者、そして譲君は譲君2号であって本人ではありません。
本人は・・・、故人です、すんません。
そして2号君は景時さんから病気だと言われて隔離された生活を余儀なくされておりますが、病気というのは景時さんの嘘です。
嘘ついてでも、譲君と一緒にいたい景時さんのお話なんですが・・・、説明しないとさっぱりわけが解らん話で申し訳ないっす。(汗)