徒然のんべんだらり、気の向くまま萌の赴くまま。 二次創作BL中心、腐女子バンザイ乱行三昧。 |
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遙かなる時空の中で2、翡翠×幸鷹で京編です。
伊予からゲーム中に繋がる感じの話です。
全年齢対象だとは思いますが、ちょっと大人向け表現が多めです・・・。
(BLの時点で全年齢対象・一般向けではないような気がしないでもないですが)
(遙か花街より再録)
【言ってなどやらない】
あの時。
伊予にいたあの時代、言えなかった言葉。
「…ん、……あっ」
「ふふ、ここがいいのかね?」
「…あぁっ…、ふ…ぅ…」
じっくりと中に馴染むようにうごめいていたものが、突如えぐるように突き上げて来て、幸鷹は身を硬直させた。
幸鷹はその感覚から逃れようとゆるく頭を振って身を離そうとするが、海賊である翡翠の膂力に敵うはずもなく。
逆に身体に力が入ったせいで翡翠を受け入れた場所に力が入り締め付け、まざまざとその存在を感じ、身の内にさらなる愉悦を覚え小さく震えた。
「あぁ、君が悦がると私にも伝わるね」
「やっ、翡翠っ…」
「いや? そんなはずはないだろう? こんなに蜜を零して、濡らしておいて」
「い…ぁ、そんな…、い、言わなっ…」
耳を犯す卑猥な言葉に加え、熔解してしまったのではないかと錯覚しそうなほど熱く滾っている下肢を攻められて、幸鷹は何も考えられなくなる。
意識が漂白されて、ただ一つの感情で支配される。
「…ん…」
翡翠の感じ入った吐息に、愛しさが込み上げてくる。
「ひ、ひすっ…。あっ…、す…」
何も考えられなくなった頭で、ただ一つ浮かぶ言葉を幸鷹は口に上せた。
だがそれは、翡翠の口唇で言葉になる前に封じられる。
粘着質な口付けは幸鷹のやわらかな舌を痺れさせ、声は意味を紡げなくなる。
「…それは、君に本当に慈しみたい人が出来るまで、大事に取っておきたまえ」
「…な、ぁ、…っあうっ、んっ」
翡翠の言葉に幸鷹が反論する前に、翡翠は幸鷹を快楽の澱に引きずり込む。
若い幸鷹には翡翠の巧みな技巧に抗う術もなく、幸鷹のその言葉は伊予にいる間、形になることはなかった。
「ねぇ、別当殿。私のことが好きだろう?」
「っ誰が、…あ、あぁ…っ」
「好きだと言いたまえ、幸鷹殿」
「お、お前など嫌いっ…ぅんっ」
「嫌いな者と、君はこんな淫らなことをするのかね?」
「違っ…」
「そうだろぅ? なら、君は私が好きなんだ。好きだと言いたまえ、幸鷹」
「ぁ、あぁ…。や、ぅ…」
あの時。
伊予にいたあの時代、言えなかった言葉。
言わせてもらえなかった、あの言葉。
なのに、今さら翡翠は執拗にその言葉を幸鷹から引きずり出そうとする。
だがあの時、言えなかった言葉を今さら翡翠が欲しがるなら、なおさら。
決して、言ってなどやるものか。
* 終わり *
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翡翠さんは、何で今さら執拗に言わせたがるのか。
…それは幸鷹さんに溺れちゃったからさ。(笑)
でも、幸鷹さんも意地っ張りなので、今さら言ってなんてあげません。
だって言いたい時に言わせてもらえなかったんだもん。
爛漫の嵐のごとく、熱視線の戦いです。(笑)