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徒然のんべんだらり、気の向くまま萌の赴くまま。
二次創作BL中心、腐女子バンザイ乱行三昧。
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創作の小話です。
BL要素のあるものなのでお嫌いな方は、閲覧をご遠慮くださいますよう、お願い致します。

遙かなる時空の中で2、翡翠×幸鷹で伊予編です。
全年齢対象だとは思いますが・・・。
(BLの時点で全年齢対象・一般向けではないような気がしないでもないですが)

このお話は、翡翠さんの部下の男の子が語り部です。
コミックス6巻に出てきたスキンヘッドさんの心の古傷を抉っちゃった彼。
(この作中では勝手に勇魚(いさな)くんと命名させていただいております)

【 その時、部下は見た! 3 】


お頭は、器用だと思う。
そう、これでもかってくらい、人にはない器用さをもっている。
だからこそ、交易船の船乗りも、流星錘をお頭に譲ったんだと思う。
あの、縄の扱いのうまさは並大抵のものじゃない。
流星錘の扱いもそうだけど、普段の生活でも。
もやいとかは当たり前だけど、それ以外の、そんなの何時使うの、なんていう結び方までお手の物だ。
今日も、視察と称して、近くまで来てた国守さんを半ば拉致して、楽しげに緊縛してる。
まぁ、国守さんも慣れたもんで、最近ではめっきり縄抜けがうまくなってる。
京の貴族の親が知ったら、嘆くんじゃないかなって思うくらいに。

「おや。もう、この縛り方では駄目なようだね」

「いつまでも大人しく捕らわれてばかりだと思わないで欲しいですね」

「そうだね、君も随分と慣れたようだし。そろそろ上級編に行こうか?」

「いくら縛り方を変えても無駄ですよ。基本さえ解っていれば応用次第でどうとでもなります」

縄を片手に、お頭の言葉に、誇らしげに反論している国守さんだけど、あんまり誇れるようなことじゃない、とはさすがに本人には言えないよな。
本人が誇らしげな分だけ。
お頭は、その国守さんの言葉に、ふむ、とだけ答えて、おもむろに国守さんに近づいた。
国守さんは、どんな縛り方をされても抜ける自信があるのか、自信満々にお頭の視線を捕らえている。
けれど、お頭は不敵ににやりと笑って国守さんに声をかけた。

「国守殿、縛る技術があるということは、どういうことかお解かりか?」

「は? 変態の知識が豊富だと言いたいのか?」

「・・・。残念、ハズレだ」

「?」

「縛る知識があるということは、解く方法も熟知しているということだよ」

「それで?」

「これは、何だと思う?」

「・・・? ・・・・・・・・・!!!」

お頭の手には白い布切れが握られている。
それが何か、すぐには解らなかったけど、暫くしてその正体を知って俺は愕然とした。
それは、国守さんも同じだったようで、それの正体に至るや否や、猛然とお頭に掴みかかろうとしている。
けれど、それはかなわず、お頭はさも面白そうに笑っている。

「縛ることが出来る、ということはすなわち、こういうことも出来るということだよ」

「この恥知らずが! さっさとそれを返しなさい」

「さて、返してもいいが。国守殿、今度は亀甲にでも挑戦してみるかい?」

「キッコウだか何だか知らないが、やりたければ勝手にやれ!」

国守さんは、お頭からアレを取り戻すのに必死で、お頭の言葉が何を意味するのか知らず怒鳴っていた。
その言葉を聞いたときの、お頭の顔といったら、してやったりといわんばかりにほくそ笑んでいた。

(国守さん、かわいそうに・・・)

俺はそのお頭の顔を見てしまって、こっそりと心の中で合掌したのだった。


END

***** あとがき。*****************************************

ホントは漫画で描きたかったしょーもない話。
副題は『お頭の得意技』というのは内緒。
こんな得意技だったらやだよなぁ・・・、獠ちゃんと張るくらいの腕とか・・・。<ネタ解るかな?(苦笑)

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