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徒然のんべんだらり、気の向くまま萌の赴くまま。
二次創作BL中心、腐女子バンザイ乱行三昧。
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創作の小話です。
BL要素のあるものなのでお嫌いな方は、閲覧をご遠慮くださいますよう、お願い致します。

遙かなる時空の中で、友雅×鷹通で現代編です。
全年齢対象だとは思いますが・・・。
(BLの時点で全年齢対象・一般向けではないような気がしないでもないですが)

【 禁煙しましょう 】


大学の講義を終え、少し調べ物をしてから帰途に着いた鷹通は、リビングの扉を開けたとたん、顔を顰めた。

「お帰り、鷹通。夕食は済ませたかい? まだなら、温め直すが・・・」

この部屋の家主である友雅が、鷹通の帰宅に応じて声をかけるが、鷹通は無言のまま部屋を横切った。
友雅の顔が困惑を浮かべていたが、鷹通はすっぱりと無視を決め込んで窓際へ寄り、躊躇いなくカーテンと窓を開け放った。
適度に過ごしやすく暖まっていた部屋の中に、容赦なく冬の冷たい風が吹き込んで、一気に部屋の温度を奪っていく。

「た、鷹通?」

あまりの突然の鷹通の行動に、友雅は茫然と彼の名を呼ぶしかできなかった。
その声に、背を向けていた鷹通は、にこりと微笑んで振り向いた。
友雅はその笑顔に、窓から吹き込む風よりも冷たいものを感じて、たじろいだ。

「友雅殿」

感情のこもらない、平板な声が己を呼ぶ。
友雅はその理由にも思い当たったらしく、観念したようにうな垂れ、ことさら優しい声で鷹通を呼んだ。

「鷹通」

「友雅殿、煙草はやめてくださいと、私は何度も申しましたよね」

「君の前では、吸ってはいないよ」

「屁理屈は聞きたくありません」

鷹通の言葉に、多少情けない声になりながらも食い下がった友雅だったが、鷹通に一刀両断にされる。
いつも柔らかな物腰の鷹通だが、今の彼の言葉には突き刺すようなとげがこもっている。

「煙草は体にも良くないものですし、あの臭いはどうにも嫌だと言ったら、あなたは止めてくださると言いましたよね?」

「・・・」

鷹通が言っていることは確かで、反論のしようがなく、友雅は何も言うことができなかった。
その様子に、鷹通はため息をついて、つい先ほど通ってきた道を逆戻りする。
彼にはあるまじきことに、合間にあったリビングの扉も開け放したままである。
鷹通は玄関に戻り、きちんと靴を履きなおして、にっこりと微笑んだ。
視線の先には、なすすべもなく、立ちすくんでこちらを見ている友雅がいる。

「完全に煙草をやめるまで、ここには戻りませんので」

笑顔の中に、怒りを滲ませてそう宣言すると、鷹通は出て行ってしまった。
ぽつんと広い部屋に取り残された友雅は、自分への甘さを再確認し、もう一度、固く禁煙を決意するのであった。


END

***** あとがき。*****************************************

禁煙・・・、難しいですよね。

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