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徒然のんべんだらり、気の向くまま萌の赴くまま。
二次創作BL中心、腐女子バンザイ乱行三昧。
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創作の小話です。
羽張彦の性格とか捏造してますので、お嫌いな方は、閲覧をご遠慮くださいますよう、お願い致します。

遙かなる時空の中で4、同門組過去話です。
誕生日を祝う習慣があったという前提での忍人さんバースデー話です。

(遙か花街より再録)


【誕生日を祝う習慣があったという前提での小噺】



はらはらと舞い散る花びらに、忍人ははっと瞳をあげた。
この季節、天から降ってくるものといえば、雪ばかりだと言うのに。
目の前を風に揺られながら舞い落ちる、淡い色合いの花びら、そして花。
その花は、同じ門下の兄弟子達によってもたらされていた。

「・・・何をしているんだ」

「おや、気に入りませんでした?」

訝しげに問いかける忍人に、柊は残念そうに肩をすくめた。

「嫌がってはいないけど、喜んでいるわけでもない、かな?」

「ほらみろ、やっぱり食い物にしとけばよかっただろー」

「また羽張彦は、そんな風情のないことを・・・」

困ったように笑う風早に、羽張彦は口を尖らせて文句を言う。
それをさも浅慮だと言いたげに、柊が額を押さえていた。
忍人は、兄弟子達のこの珍妙な会話についていけず、眉根を寄せた。
ここで、怒鳴れば、また子ども扱いされてしまう、という思いから、ぐっと口を噤み、不機嫌そうに地面を見つめた。
その様子に、風早がいち早く気付き、いつもの少し困り顔で、忍人に説明した。

「今日は、忍人の生まれた日でしょう? 俺達なりに祝いを考えたんですが」

「俺の・・・?」

風早の説明に、忍人が驚いたように瞳を瞬いた。

「おや、忘れていたのですか?」

「人のを忘れても、自分のくらい、覚えとけよー」

忍人の様子に、柊も羽張彦も驚き、それぞれ感想を口にする。
羽張彦の言い振りに、忍人はいかにも兄弟子らしいと小さく笑った。

「何を贈ろうか迷って、柊が花がいいというから」

「君には桜が似合うから桜がよかったのですがね。時期が時期ですし」

「散々探し回ったんだぞ」

兄弟子達の話から、男三人が花を探して山野を巡っているさまを想像し、忍人はほのかに心が温まる。
この兄弟子達は、自分が葛城の一族であるということを気にかけない。
今までの周りの者たちのように一線引いた態度など一切なく、同じ目線で自分を見ている。
そして、生まれた日をこうしてささやかな方法で祝ってくれる。
それが、忍人には嬉しかった。
降る花を掌におさめながら、忍人は小さく微笑みながら礼を言った。
心からあふれ出る思いのままに、やわらかな笑顔で。

「・・・あ、ありがとう・・・」

その様子に、三人はそれぞれ満足げに笑った。

「「「どういたしまして」」」



                           - END -

******************************************************

よく考えれば、この季節、花なんか降らせられないとか今さら思いますが、まぁ、近所にコスモス咲いてるし・・・。(笑)
風早は贈り花とか、選ぶの上手そうですよね。
いつも姫にプレゼントしてそうだし。

同門組でノーマル捻り出すと、どうしても羽張彦さんが出てきてしまうのは何故なのかしら・・・。
忍人さんがツンデレなせいなんでしょうか、やっぱり。<責任転嫁

基本的に、歴代遙かワールドではお誕生日を祝う習慣がない世界観ですが(平安・鎌倉と)、やはり4もなさそうな気がしますよね。
でもま、そこは乙女なご都合主義で。
思いつきで書いたのでかなり微妙な小話です。

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